毎日忙しいパパママへ
仕事や家事、育児に追われる日々。お子さんの成長を見守りながら、「これって普通?」「うちの子、ちょっと他の子と違う?」と心配になることはありませんか?
「もしかして、自閉症スペクトラム症(ASD)かも?」と感じることがあっても、インターネット上にはさまざまな情報があふれていて、何を信じたらいいのかわからなくなってしまいますよね。
今回は、ASDとは何か? どんなサインがあるのか? どう対応すればいいのか? を、多忙なパパ・ママに向けてわかりやすくお伝えします。
ASD(自閉スペクトラム症)とは?
ASD(Autism Spectrum Disorder)は、
「コミュニケーションの苦手さ」
「こだわりの強さ」
「感覚の過敏さ」
などを特徴とする発達の特性です。
スペクトラム(連続性)という言葉が示すように、ASDの特性は一人ひとり異なり、軽いものから重いものまでさまざまです。以前は「アスペルガー症候群」「高機能自閉症」といった名称が使われていましたが、現在ではすべてASDという診断名に統一されています。
最近の研究では、100人に2~3人の割合でASDの特性を持つ人がいるとされており、特に男の子に多いことがわかっています。
ASDのサインに気づくには?
ASDの特徴は大きく3つに分けられます。
✅ コミュニケーションの特徴
✔ 目が合いにくい、または視線を合わせるのが短い
✔ 名前を呼ばれても反応しにくい
✔ 言葉の発達がゆっくり、またはオウム返しが多い
✔ 友達との関わりが少ない、一人遊びを好む
✔ ごっこ遊びが苦手
✔ 会話のキャッチボールが難しい
✅ こだわりや反復行動の特徴
✔ 同じ遊びを何度も繰り返す
✔ 物の並べ方やルールにこだわる
✔ いつもと違うことに強い不安を感じる
✔ 特定の物や話題に強い興味を示す
✅ 感覚の過敏さ・鈍感さの特徴
✔ 大きな音や強い光を極端に嫌がる
✔ 特定の食べ物の食感やにおいを嫌がる
✔ 水や砂などの感触を過剰に気にする
✔ 痛みに鈍感なことがある
幼少期からこのような特徴が見られる場合は、小児科や発達の専門家への相談を検討してみましょう。
ASDと診断されたら?
ASDの診断を受けても、決して悲観する必要はありません。
大切なのは、お子さんの特性に合った環境とサポートを整えることです。
主な支援方法
🏡 環境調整:視覚的なスケジュールやルールを明確にし、安心できる環境を作る
📚 療育プログラム:コミュニケーションや社会性を育むトレーニングを受ける
🎯 成功体験を重視:お子さんが「できた!」と感じられる機会を増やす
🧩 視覚支援:言葉よりも絵や写真を使って伝える
💤 休息時間の確保:感覚過敏がある場合は、静かな場所で休める時間を作る
家庭でできるASDへの対応
お子さんが生活しやすくなるよう、家庭でも工夫できることがあります。
✅ ASDの子どもをサポートするために
✔ 生活リズムを整える:毎日同じ時間に寝起きや食事をする
✔ ルールやスケジュールを視覚化する:予定表や絵カードを活用する
✔ 「できた!」を増やす:成功体験を大切にし、褒める機会を増やす
✔ 環境を整える:刺激を減らし、安心できる空間を作る
✔ 一人で悩まず相談する:専門家や支援機関を活用する
多方面との連携も大切
お子さんが園や学校で過ごす時間が長くなると、先生との連携も重要になります。
✔ お子さんの特性を先生と共有
✔ 集団生活の困りごとを相談する
✔ 必要なら合理的配慮(特別なサポート)をお願いする
「もしかして?」と思ったらご相談を。
お子さんの行動に不安を感じたら、一人で悩まずにまずは当院やお住まいの自治体窓口へご連絡ください。
🔹 自治体の発達相談窓口(東郷町:こども健康課、日進市:子ども発達支援センター)
🔹 当院(Dsこどもとみんなのクリニック)
診断がつかなくても、話をするだけで気持ちが軽くなることもあります。
まとめ:今日からできること
✅ お子さんの行動を観察する(気になることをメモ)
✅ 専門家に相談する(早めの相談が大切)
✅ 正しい情報を知る(ネット情報に惑わされない)
「うちの子、ASDかも…?」と悩むすべてのパパ・ママが、お子さんの成長を温かく見守れるように。
無理せず、一歩ずつ進んでいきましょう!