【BCGワクチンについて】
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疾患について
BCGワクチンは、結核という病気を予防するためのワクチンです。
結核は、昔は「死の病」として恐れられていましたが、現在では治療法が進歩し、命に関わることは少なくなりました。
しかし、日本でも依然として患者がいる感染症です。
結核は、結核菌という細菌が体の中に入り込んで起こる病気で、主に肺に感染しますが、体の他の部分にも感染することがあります。
感染してもすぐに症状が出るわけではなく、数年後に発病することもあります。特に赤ちゃんや小さなお子さんは、結核にかかると重症化しやすいため注意が必要です。
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ワクチンについて
BCGワクチンは、生ワクチンという種類のワクチンです。
これは、病原性を弱めた結核菌を体に入れることで、免疫をつけるものです。
ワクチンを接種することで、結核の発症や重症化を防ぐことができます。
BCGワクチンは、細い9本の針がついたスタンプのようなもので、皮膚に2回押し付けて接種します。
接種後2~3週間後に、接種した部分がポツポツと腫れ、膿が出ることがありますが、数ヶ月で自然に治ります。
これは、体がワクチンに反応して免疫を作っている証拠です。
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接種スケジュール
BCGワクチンは、生後1歳になるまでの間に1回接種します。
生後5〜7ヶ月での接種がおすすめです。
BCGワクチンは、他の生ワクチン(麻疹・風疹など)と接種間隔をあける必要があります。
接種後4週間は他の生ワクチンを接種できませんので、スケジュールに注意しましょう。
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BCGワクチンのコッホ現象って何?
BCGワクチンを接種した後、通常は2〜3週間後に接種部位がポツポツと腫れることがありますが、接種後すぐに赤みや腫れが出る場合 は「コッホ現象」と呼ばれる特別な反応の可能性があります。
コッホ現象は、 赤ちゃんが過去に結核菌に触れたことがある場合や、結核に対する免疫を持っている場合に起こることがあります。
- 接種後数日以内に赤く腫れる
- 通常よりも強い腫れや膿が出ることがある
- 反応が通常より早く現れる
コッホ現象が見られた場合は一度ご相談ください。
BCGワクチンは、結核からお子さんを守るために大切なワクチンです。
適切なタイミングですぐに接種スケジュールを立てましょう。ご相談やご予約は、当院までお気軽にお問い合わせください。
お子さんの元気な未来を一緒に守りましょう!