Hib(ヒブ)ワクチンについて
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疾患について
Hib(ヒブ)ワクチンは、ヒブ(ヘモフィルスインフルエンザ菌b型)という細菌による感染症を予防するためのワクチンです。
- ヒブは、特に細菌性髄膜炎と喉頭蓋炎という重い病気を引き起こすことで知られています。
- 細菌性髄膜炎:
脳や脊髄を覆う膜に炎症を起こす病気で、発熱、頭痛、嘔吐、意識障害などの症状が現れます。重症化すると、けいれん、意識障害、後遺症が残る場合や、命に関わることもあります。 - 喉頭蓋炎:
喉の奥にある喉頭蓋という部分に炎症が起こる病気で、呼吸困難を引き起こす危険な病気です。 - これらの病気は、特に0歳代の赤ちゃんに多く、早期の診断が難しく、抗生物質が効かない菌も存在するため、ワクチンによる予防が非常に重要です。
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ワクチンについて
Hib(ヒブ)ワクチンは、不活化ワクチンです。
- このワクチンは、ヒブの細菌の一部を使い、免疫をつけるように作られています。
- 2024年4月からは、四種混合(DPT-IPV)ワクチンとヒブワクチンを混合した五種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib)が導入され、2024年2月以降に生まれた赤ちゃんは原則として五種混合ワクチンを接種することになります。
- 2024年3月までにヒブワクチンを接種していた場合は、残りの回数も原則としてヒブワクチンを接種します。
- ヒブワクチンは、他のワクチンとの同時接種が可能で、効率的に免疫をつけることができます。
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接種スケジュール
Hibワクチンの接種スケジュールは、初回接種の月齢・年齢によって接種回数や間隔が異なります。
生後2ヶ月~6ヶ月に接種を開始する場合(推奨):
- 4~8週間隔で3回接種します。
- 3回目の接種からおおむね1年後に4回目の追加接種をします(7ヶ月~13ヶ月程度)。
生後7ヶ月~11ヶ月に接種を開始する場合:
- 4~8週間隔で2回接種します。
- 2回目の接種からおおむね1年後に3回目の追加接種をします。
1歳~4歳に接種を開始する場合:
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- 1回のみ接種します。
大事なポイント!:
- 5歳以上は接種できません。
- 生後2ヶ月になったら、できるだけ早く接種を開始しましょう。
- 2024年2月以降に生まれた赤ちゃんは原則として五種混合ワクチンを接種します。
- B型肝炎、ロタウイルス、小児用肺炎球菌ワクチンなどとの同時接種が推奨されています。
ヒブ感染症は、特に小さな赤ちゃんにとって重症化しやすい病気です。ワクチン接種は、この病気からお子さんを守るための非常に重要な手段です。
生後2か月を迎える前にすぐに接種スケジュールを立てましょう。ご相談やご予約は、当院までお気軽にお問い合わせください。
お子さんの元気な未来を一緒に守りましょう!